今月は、すっかり月組祭りになりました。
シアターオーブで上演された『NINE』、そして西宮とこれから神奈川に行く『イナズマカイカタン』。
※ちなみに、『イナズマカイカタン』は、神奈川が全滅したため、私の月組別箱祭りは昨日の『NINE』の千秋楽で一旦終了です。
作風はまったく異なる2作品でしたが、どちらも非常に満足度の高い公演でした。
気が付けば「しばらく他の宝塚を観なくても大丈夫かもしれない」と思ってしまうほど、月組を堪能した1か月となりました。
さらに今回は、これまで以上に多くの月組生の魅力に触れる機会にもなりました。
その結果、7月に購入した月組本を改めて読み返してしまったほどです。
そんな”月組祭り”の1か月を振り返りながら、今の月組の強み、そして今後の月組の方向性について感じたことを書いてみたいと思います。
『NINE』で証明された歌唱力と芝居力
まず印象的だったのは『NINE』です。
海外ミュージカルですから、歌唱力が求められるのは当然のこと。
しかし今回感じたのは、単に歌えるという話ではありませんでした。
『NINE』という作品自体、非常に癖が強く、宝塚で上演するには乗り越えないといけないことが多々ありました。
難解なストーリー・普段の宝塚の夢々しさとは真逆な世界観・作品のクオリティと序列のバランス、などなど。
ですが、そんな難しい状況の中、演出の指田先生が宝塚としては限界スレスレまでのチャレンジをし、ちなつさんを中心とした月組生が一丸となって、作品世界を支えていることが強く伝わってきたのです。
特に印象に残ったのは、歌によって感情を伝え、芝居によって人物像を立ち上げる力でした。
派手な演出や装置だけでは成立しない作品だからこそ、月組の歌唱力と芝居力の高さが際立って見えたように思います。
また、娘役群舞の存在感も非常に印象的でした。
これまでの宝塚で見慣れた娘役群舞とは少し異なる、大人の色気と力強さを感じさせる場面が多く、月組の新たな魅力を発見した公演でもありました。
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『NINE』は宝塚で上演するにはかなりチャレンジングだったけど、月組の素晴らしさを再認識しました。

でも、ちなつさんがいたからこそ出来た、宝塚ならではの『NINE』だったよね。
『イナズマカイカタン』でも光った月組の総合力
一方の『イナズマカイカタン』。
こちらは『NINE』とはまったく異なるベクトルの作品です。
テンポの良い芝居と笑いにあふれたエンターテインメント作品ですが、改めて驚いたのは歌の場面の充実ぶりでした。
芝居が面白いだけでなく、男役も娘役もきちんと歌で魅せる。
『NINE』の後に『イナズマカイカタン』の配信を観たからこそ、これは作品ごとの特色というより、月組そのものの強みなのではないかと感じました。
そして何より印象的だったのが月娘たちの存在感です。
初日挨拶で主演のおだちん(風間柚乃さん)が
「こちらは娘役はエイトですが、エイトとは思えないくらいに強烈なパンチを放っています!」
という紹介がありましたが、まさにその言葉通り。
主演のりりちゃん(白河りりさん)を始めとして、ミトさん(梨花ますみさん)・妃純凛さん・朝香ゆららちゃん・一乃凛ちゃん・華花りみちゃん・帆華なつみちゃん・薫乃咲月ちゃんと、娘役全員が余すところなく、個性を爆発させて、これぞ月娘!な大活躍でした。
『NINE』でも感じた娘役たちの力強さが、『イナズマカイカタン』でもしっかり発揮されていました。
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娘役たった8人とは思えないくらいにインパクト強しだったね。

これはおだちんも、風馬さながらにタジタジになるやつ…
月組の強みは「歌」と「芝居」なのかもしれない
『NINE』と『イナズマカイカタン』。
ジャンルも作風もまったく異なる2作品でしたが、共通して感じたものがあります。
それは、月組の強みが「歌」と「芝居」にあるのではないかということです。
もちろん宝塚ですから、ダンスもビジュアルも大切です。
しかし今回の2作品を通じて強く感じたのは、歌によって感情を届け、芝居によって物語を成立させる力でした。
しかもそれはトップスターだけの力ではありません。
男役も娘役も含めた組全体の力として感じられたことが、今回の大きな収穫だったように思います。
ちなつさんだから成立した『NINE』
一方で、『NINE』という作品そのものについて考えると、やはり今のちなじゅり体制だからこそ実現できた作品だったとも感じます。
海外ミュージカルそのものは他組でも上演できるでしょう。
しかし『NINE』のようなクセの強い、挑戦的な作品は簡単ではありません。
高い歌唱力。
確かな芝居力。
そして大人の色気。
そうした要素が求められる作品を成立させたのは、まさにちなつさん&今の月組だったから成立したと思います。
でも、そんなクセ強作品であっても、月組を見ている時の安心感みたいなものは、根底にありました。
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ちょっと実は、月組って、他の組に比べると落ち着いてるなーと思っていたけど、疲れている時に月組の演目に触れると何か癒されるというか…

『NINE』はさすがに癒されなかったけど、月組の安心感みたいなものはしっかり残っていたよね。
それでも感じた月組の未来
だからこそ、今回の2作品を観て感じたのは、ちなじゅり体制への感謝だけではありませんでした。
むしろ、その先の月組への期待です。
『NINE』で見せた歌唱力と芝居力。
『イナズマカイカタン』で見せた組全体の勢い。
そして月娘たちの力強さ。
月組男役たちの芝居力の高さ。
これらはトップコンビだけで作られたものではなく、組全体で積み上げてきたものなのだと、それぞれの別箱作品を拝見して改めて思いました。
もちろん、ちなじゅり体制が本公演を残すのみとなったことには寂しさもあります。
次の集合日には退団者発表もありそうです。
別箱で、月組の素晴らしさを再認識させられたので、不安がないと言えば嘘になります。
それでも、この秋の月組を観ていると、未来への期待の方が大きいのです。
『NINE』と『イナズマカイカタン』は、全く異なる作品でした。
しかし両作品から見えたのは、月組の確かな実力と可能性でした。
だからこそ、次の月組体制の発表を静かに待ちたいと思います。
あわせて読みたい:月組別箱の観劇&視聴の記録
▼『NINE』と『イナズマカイカタン』の観劇&視聴の感想、『天穹のアルテミス』のポスター感想、こちらからどうぞ!



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