月組『イナズマカイカタン』を配信で視聴しました。
視聴前から、おだちんこと風間柚乃さんと、りりちゃんこと白河りりさんのコンビを楽しみにしていた作品でしたが、期待以上に面白かったです。
笑いあり、シリアスありの賑やかな作品でしたが、最後まで飽きることなく楽しめました。
特に印象に残ったのは、おだりりコンビの軽快な掛け合いです。
破天荒な麻里と、それを受け止める風馬。そのテンポの良いやり取りはまるで夫婦漫才のようで、見ていて思わず笑うことが多々ありました。
今回は、おだりりコンビの魅力を中心に、印象に残った場面を振り返ってみたいと思います。
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今回は配信視聴のみですが、キャトルでプログラム買って配信に臨みました!

気合と期待度がハンパない…
おだりりコンビの掛け合いがとにかく気持ちいい
今回の『イナズマカイカタン』で真っ先に語りたいのが、おだちんこと風間柚乃さんと、りりちゃんこと白河りりさんのコンビです。
『水晶宮殿』での二人が演じた若き日のデビルフリーザーとマッチ売りの少女の初恋と別れの場面以来、観劇前からずっと楽しみにしてきたコンビでしたが、期待以上の相性の良さでした。二人の軽快な掛け合いが作品全体の推進力になっていたように思います。
事前に購入したプログラムには、風馬と麻里、信造(彩海せらさん)の色々なカットが載せられていて、表情も豊かで買ってよかったと思いました♪
麻里はアニメヒロインのような破天荒さなのに嫌味がない
まず語りたいのは、りりちゃん演じる岩城麻里の可愛さです。
麻里は武家の娘で、私塾「伊予松山義塾」を主宰する自立心旺盛な女性で、当初、りりちゃんのイメージから、凛としたクールな女性になるのかなと思っていました。
実際は、かなり破天荒なお転婆キャラクターで、まるでアニメのヒロインがそのまま舞台に飛び出してきたような存在でした。
こうした役は一歩間違えると空回りしたり、わざとらしく見えてしまったりすることもあります。
そして、和歌が得意な令嬢のフリしないといけないのに、和歌が全く出来ないことが判明(笑)
塾生たちの懸命な特訓もむなしく、どうやっても詩吟になってしまう有様(笑)
でも、その詩吟も高らかで耳心地良く、コメディ芝居の中にも技術力の高さが垣間見えます。
りりちゃんはある意味難しいキャラクターを確かな技術力で、絶妙なバランスで演じていました。
自由奔放なのに嫌味がなく、登場するたびに舞台が明るくなる。そんな魅力を持ったヒロインだったと思います。
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ここ最近は大人の女性のイメージが強かった…

お転婆なおひい様、キュート過ぎて滅!
妹キャラではなく、風馬と対等な関係性が魅力
麻里の魅力は、単なる元気なヒロインではないところです。
風馬との関係性も非常に良く、守られるだけの存在ではありませんでした。
お互いに遠慮なく言い合いながらも、しっかりと対等な関係が築かれている。
二人のセリフの応酬はテンポが良く、見ていて実に気持ちが良かったです。
そして、ラストの風馬が麻里をお姫様抱っこして去っていく場面もベタですがキュンとしました。
フィナーレのほっぺツンに思わずキュン
そしてフィナーレ。
芝居の中で積み重ねられた二人の関係性があったからこそ、デュエットダンスでのほっぺツンには思わずキュンとしてしまいました。
作品を観終わった後に、「おだりり、いいなぁ」と素直に思わせてくれる締めくくりでした。
これからも見ていたい二人
書くかどうか迷ったのですが、今回の配信を拝見して感じた二人について率直に書きたいと思います。
おだりりは、『水晶宮殿』以来、久々にコンビ萌えした二人です。
この二人でもっと他の作品を見たい!と思っていたので、今回のりりちゃんヒロインは素直に嬉しかったです。
そして、今回の『稲妻開化譚-イナズマカイカタン-』ではこのおだりりコンビは予想以上にとても素敵なコンビでした。
歌も上手く、芝居力も高い者同士が生み出す化学反応はとても素晴らしく、この二人で見てみたい作品が色々と出てきます。
やはり、この二人だと、上質な海外ミュージカルも期待したくなります。
次期月組トップコンビのプレお披露目は時期的にシアターオーブなのかな?と妄想してしまいます。
※例年、宝塚のオーブ公演は6月らしく、今年の9月上演は変則的らしいです…
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このふたりで見たい海外ミュージカル、色々妄想しちゃう…

『ファントム』とか『ファニー・ガール』とか『ミー・アンド・マイガール』とか色々と妄想が止まらない…
風間柚乃さんの魅力を改めて実感
ここまでおだりりコンビについて語ってきましたが、今回の公演を観ていて改めて感じたのは、おだちんの芝居力の高さです。
久々に演じる青年役は驚くほどハマっていましたし、歌を聴くたびに「やっぱり上手いなぁ」と惚れ惚れしてしまいました。
さらに今回は、前へ出るというよりも周囲を受け止める芝居が多く、その懐の深さも存分に味わうことができました。
おだりりコンビの心地よい掛け合いも、個性豊かな脇役たちの活躍も、その土台にはおだちんの存在があったように思います。
月組生がのびのびと演じる風土は、おだちん主演でも変わらず、でした。
久々の青年役がとにかくハマっていた
ここのところ、おだちんは中年役や大御所役、究極の悪役が続いていたので、今回の風馬は、久々に等身大の青年らしさを感じる役でした。
真っ直ぐで誠実だけれど、堅苦しすぎない。
おだちんらしい爽やかな魅力が存分に発揮されていたと思います。
また、本作では歌をしっかり聴かせる場面も多く、改めて歌唱力の高さを実感しました。
やはりおだちんは歌が上手い。そんな当たり前のことを改めて思い出させてくれる公演でした。
受け芝居の巧さが作品を支えていた
今回の風馬は、自らボケ倒して物語を引っ張るタイプの主人公ではありませんでした。
むしろ、麻里の自由奔放さを受け止めたり、周囲の個性的な登場人物たちとの掛け合いを成立させたりする「受け」の芝居が非常に多かった印象です。
しかし、その受け芝居が抜群に上手い。
月組生たちの勢いの塊と呼びたくなる、ものすごい風圧を、余裕で受け止める懐の深さよ…
だからこそ麻里の魅力も際立ち、脇役たちも生き生きと見えました。
でも、一方で懐の深い「受け」の芝居は、おだちんのゆとりある涼しげな表情と相まって、男役のカッコよさや色気にも繋がっています。
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おだちんの新たな魅力を見出した気がする…

懐の深い「受け」の力は、月を継ぐものに必須のスキルと見た。
お兄ちゃんではなく夫婦漫才として成立していた
今回のおだりりコンビで特に感じたのが、この点です。
おだちんの役回りは、一歩間違えると「元気な妹を見守る優しいお兄ちゃん」になりかねません。
しかし実際にはそう見えませんでした。
麻里自身が風馬と対等に渡り合う存在として描かれていたことに加え、おだちんも保護者のような目線ではなく、同じ立場でツッコミを入れていたからです。
結果として生まれたのは兄妹ではなく、まるで夫婦漫才のようなテンポの良い掛け合いでした。
「芝居心のあるコンビっていいなぁ」と改めて感じさせてくれた二人でした。
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織田作之助の『夫婦善哉』も良さそう…

この二人だと、味わい深い近代の和物も良さそうだね〜
脇役陣まで生き生きしていて見応え十分
本作の魅力は主役コンビだけではありません。
ここはさすがのヨシマサ先生。
脇役たちにもそれぞれ個性と見せ場が用意されており、舞台全体が非常に賑やかでした。
この賑やかさと思わずクスっとさせられる愛おしさが齋藤吉正作品の魅力だなと再認識させられました。
爺や・婆や・麻里の賑やかな掛け合いに大笑い
特に印象に残ったのは、柊木絢斗さん演じる藤田東之進(麻里の爺や)と、妃純凛さん演じる水沢縁(麻里の世話役)。
一人でも圧が強い&賑やかなのに、二人揃うとすごいの何の(笑)
そこに麻里も加わると、とんでもない破壊力となり、毎回、風馬にうざ絡み(褒めてます・笑)するわーで、思わず笑ってしまう場面の連続でした。
また、麻里が生子の身代わりを買って出る場面では『RYOHU』で雪蓮が発したセリフも登場(笑)
おだちんに「どこかで聞いたことがある」とツッコませる流れには思わずクスリとしてしまいました。
伊藤博文夫妻の絶妙なコメディが楽しい
やすくん(佳城葵さん)演じる伊藤博文と、ミトさん(梨花ますみさん)演じる妻の梅子の場面も楽しかったです。
博文が聞かれたくない話をしている絶妙なタイミングで妻が登場する。
分かりやすい構図なのに、しっかり笑わせてくる。
こうした状況コメディの巧さも、本作の魅力の一つでした。
義塾メンバーも作品を盛り上げる存在だった
七城雅さん扮する浜崎義男(風馬の父の部下で警察官)天つ風朱李さん演じる正岡常規、相星旬さん演じる夏目金之助、雅耀さん扮する秋山真之ら義塾出身?メンバーも作品を盛り上げる存在でした。
若手たちにもしっかり見せ場を作っており、伊予松山の面々が岩城家のメンバーと一緒になると賑やか過ぎて大騒ぎです。
一方のシリアス場面を担うメンバーも魅力的
コミカルな場面が多い作品ですが、一方でしっかりとした人間ドラマも描かれていて、笑いとシリアスのバランスがしっかり取れていました。
特にあみちゃん(彩海せらさん)扮する田丸信造と渡会ふくのエピソードと、風馬の父の想馬(英かおとさん)と母のゆり(朝香ゆららさん)の秘められた過去、息子の風馬を密かに見守るゆりの心情は、作品にしんみりとした情感をもたらしました。
彩海せらさんの新境地を感じた田丸信造役
今回のあみちゃん(彩海せらさん)は、これまでのイメージとは少し異なる陰のある役どころでした。
最初の登場場面がなんと!刑務所からの出所で無精ひげ姿。
あみちゃんのヒゲ面は初めてです。
田丸は風馬の同郷で二本松少年隊で一緒に戦った仲間でもありましたが、風馬と疎遠になり、官軍と戦って亡くなった親友の仇を討つため、各地で繰り返されている新政府軍との戦いに明け暮れています。
彼は、親友の妹で愛する女性でもある、遊女に身を落とした渡会ふくを身請けするために危険な道へ踏み込んでいく姿には男臭さがあり、新たな魅力を感じました。
一乃凜さん演じるふくとの切ない関係性
ふくを演じた一乃凛ちゃんも非常に良かったです。
元々、歌上手な娘役さんですが、前作あたりから歌の場面で目立つポジションを頂くようになりました。
涼しげなルックスが印象的で、娘役さんとしては珍しくクールビューティーな雰囲気があり、目を引く存在です。
そのルックスがふくの幸薄い感じと合っていました。
あみちゃんと凛ちゃんの並びも素敵で、今後は、ショーでもこの二人の絡みが見られるといいなーと思いました。
風馬の父と実の母の許されぬ愛と、見守る愛
そして、今回のこの物語のいちばんの見どころは、風馬と父・想馬(英かおとさん)の関係性と、実の母のゆり(朝香ゆららさん)と風馬の心温まる交流だったと思います。
当初、もう少し賑やかな活劇ものになるのかなと思いきや、基本的には、こじれた親子関係の修復と新しい時代に疑問を持ちつつも柔軟に対応していくストーリーとなりました。
風馬が稲妻小僧として暗躍する理由の一つに、新しい時代になり力を付けた強者が弱者を虐げる現状があり、二本松少年隊を隊長として率いた父の想馬が官軍に降参し、警視庁の警視になって新政府の一員となったことへの反発があります。
ですが、想馬が警視庁の警視になった真の理由が判明し、そこから親子関係が修復されます。
また、身分違いの許されぬ恋から生を受けた風馬を、密かに見守りつつ、実の母と名乗らぬまま、実の息子から読み書きを学び、ほんの少しながら母と息子が温かな交流を持つ場面もしんみりとした情感をもたらし、今回の物語にメリハリが付いたように感じます。
英くんは、ここ最近は、笑わせるお役が多かったですが、久々に真面目でシリアスなお役で新鮮でした。(ヨシマサ作品なのに…)
今回改めて感じたヨシマサ先生の強み
今回の『イナズマカイカタン』を観ていて改めて感じたのは、齋藤吉正先生はやはり芝居の方がいい作品作られるな、ということです。
人物同士の掛け合いで物語を転がしていきつつ、シリアスパートとの緩急の取り方も上手いということです。
劇中には「推し活」といった現代語や実在の歴史上の人物も登場します。
本来なら違和感が出そうな要素ですが、正確な時代考証から程よくデフォルメ化された風馬や信造の衣装や木版画調の舞台装置のおかげで、漫画的な世界観で統一されており、今回は不思議と気になりませんでした。
むしろ作品の楽しさにつながっていました。
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ロビンは、いきなりのB’zと、「ディスる」に違和感あったけど…

やはり、装置と衣装の力ってすごいね…
サイトー先生の次回作・星組『あぶない刑事』は?
今回の作品を観ていて、自然と次回作のことも思い浮かびました。
齋藤吉正先生が次に手掛けるのは、星組大劇場公演『あぶない刑事』です。
『イナズマカイカタン』で見せた軽妙な会話劇や、笑いとシリアスの絶妙なバランスを見ると、『あぶない刑事』との相性も悪くないように思えます。
タカとユージの魅力は派手なアクションだけではありません。
軽快な会話とバディ感こそが最大の魅力です。
ありちゃん(暁千星さん)ともえこ(瑠風輝さん)によるスーツ姿のバディものと合わせて、面白い作品を期待してしまいます。
でも、皆様のSNSを拝見すると、『CITY HUNTER』での駄作ぶりのトラウマからか、『あぶない刑事』については期待よりも心配のコメントが多い印象がありました…
うん…私もスカステで拝見しましたが、『CITY HUNTER』は確かに微妙でしたね…
あれを原作そのままだとすみれコードに色々と抵触するので、そことの兼ね合いも大きかったのかな…
でも、『あぶない刑事』は実写ドラマだし、すみれコード抵触要素はそこまでなかった気がします。
あれは、やはり、舘ひろしと柴田恭兵のあの時代のダンディズムが印象にあります。
タカとユージの軽妙な会話も見どころの一つだし、今回のイナズマカイカタンくらいの塩梅だったら、ヨシマサ先生の作風に上手く落とし込めるのではと信じております…
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花組の『悪魔城ドラキュラ』『愛、LOVE、Review』は前評判ボロクソだったけど蓋を開けたら大評判で、前評判に引っ張られて東京追いチケの機会損失したのはかなり痛手でした…(友の会落選続きで、半ばヤケクソでのエントリーでこれで落選したら退会してやろうという勢いでした…)

前評判はさておき、自分の直感信じることにします…
そして、やっぱりおだちんで見たい『夜は短し歩けよ乙女』
そして今回、久々におだちんの青年役を堪能したことで、以前から密かに見たいと思っている作品を改めて思い出しました。
それが森見登美彦さん原作の『夜は短し歩けよ乙女』です。
以前も「おだちん=先輩」で妄想記事書かせて頂きましたが、今回の風馬を見ていると、黒髪の乙女を追いかけて空回りする、腐れインテリ学生の「先輩」役がやはり似合うと確信しました。
黒髪の乙女にりりちゃん、学園祭事務局長にあみちゃん――そんな配役まで妄想してしまうほどでした。
これこそ、先輩役は「受け」の芝居力が必要になる役どころです。
登場人物たちが次から次へと強烈な個性の持ち主ばかりなので、この曲者揃いの登場人物たちに飲み込まれない強さと懐の深さが求められます。
単なる妄想で終わりそうですが、『イナズマカイカタン』で見せた青年役としての魅力や、会話劇を成立させる芝居力を見てしまうと、いつかおだちんの「先輩」も見てみたいと思ってしまいます。
以前、小柳先生で舞台化しないかな、と妄想記事を書きましたが、ヨシマサ先生の脚本・演出でも面白そうと思い始めています。

まとめ
『イナズマカイカタン』は、笑いとシリアスのバランスが心地よい作品でした。
今回のヨシマサ作品は、とても良い方でした!
中でも印象に残ったのは、おだりりコンビの相性の良さです。
りりちゃん演じる麻里の破天荒な魅力と、それを絶妙に受け止めるおだちんの芝居。
二人の掛け合いはまるで夫婦漫才のようで、最後まで飽きることなく楽しめました。
また、脇役陣にも見せ場が多く、田丸とふくのドラマは作品にしっかりとした厚みを与えていました。
そして改めて感じたのは、ヨシマサ先生は会話劇で人物を転がすのが本当に上手いということです。
次回の星組大劇場公演『あぶない刑事』でも、今回のような軽妙な会話とバディ感を楽しめることを期待しています。
さらに今回、久々におだちんの青年役を堪能したことで、以前から密かに見たいと思っている『夜は短し歩けよ乙女』の先輩役も改めて観たくなりました。
黒髪の乙女にりりちゃん、学園祭事務局長にあみちゃん――そんな妄想まで膨らんでしまうほど、今回の風馬は魅力的でした。
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おだりりコンビ、大好きぞなもし!

この二人でもっと見たいぞなもし!
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