当初、グランピー役の東山さんのことを書いていなかったので、後日追記しました。
礼真琴さんの退団後第一作目となるミュージカル『BOOP!』。
正直なところ、私は「どうせチケットは取れないだろう」と思っていました。
宝塚時代から圧倒的な人気を誇ったトップスターですし、退団後最初の主演作となればなおさらです。
ところが何気なく東急シアターオーブのチケットサイトを見てみると、週末公演にもまだ残席が。慌ててユーザー登録を済ませて申し込んだところ、チケットが購入できてしまい、まさかの観劇決定。
そんな思いがけないご縁で『BOOP!』を観ることになりました。

そして開演後まもなく、私は早くも涙腺が危うくなっていました。
泣くような場面ではありません。
理由はただひとつ。
こっちゃん(礼真琴さん)の歌が、あまりにも素晴らしかったからです。
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こっちゃん、やっぱ歌がいい・・・

泣く場面じゃないよね・・・?
BOOP!は現代的で魅力的なヒロインが活躍するハッピーミュージカル
『BOOP!』は王道のファンタジーラブストーリーです。
けれど、主人公のベティは決して守られるだけのヒロインではありません。
自分の考えをしっかり持ち、時には強引に言い寄ってくるレイモンドをランプで殴るほど行動力もある女性です。
クラシックなキャラクターでありながら、現代的な価値観も持ち合わせています。
物語自体は比較的シンプルですが、その分安心して気楽に楽しめる作品でした。
観劇後には自然と笑顔になれるような、明るく前向きなミュージカルです。

今回は3階席の一番後ろの列からの観劇でしたが、手すりがたまに視界に入る以外は特にストレスはありませんでした。
宝塚のような銀橋・オーケストラボックスがないので、客席から舞台は割と見えやすい印象。
ただ、肉眼だと細かい表情は見えないので、オペラグラス必須。
表情と全身の動き、他の周囲の方との絡みもまとめて見たかったのですが、5倍のオペラグラスでもちょうどいい感じでした。
8倍や10倍のオペラグラスでオペラ移動が忙しかったりする場合は5倍も試してみる価値あります。
日の出さんのオペラグラスは5倍という低倍率ゆえレンズが明るいです。
明るいレンズは、一度ピント合わせすれば、観劇中はほとんどピント合わせ不要でした。
今回はこっちゃんのみならず、他の共演者と並んでいる様や、ダンサーさんたちのダンスもしっかり見たかったので、5倍でちょうど良かった、というのを実感しました。
5倍オペラグラスが気になるようでしたら、メーカー直販なら30日間返金保証があるので、スコープテックさんの楽天公式からのご購入も選択肢に入るかなと思います。
女優:礼真琴に改めて沼った
私は宝塚時代から、こっちゃんがたまに演じる女役が好きでした。
もちろん男役としてのこっちゃんも大好きです。
圧倒的な歌唱力とダンス力、そして舞台を引っ張る力。
トップスターとして申し分のない存在でした。
ただ個人的には、たまに見せる女役のこっちゃんに妙に惹かれるところがありました。
男役とはまた違う柔らかさや可愛らしさがあり、それでいて決して無理をしている感じがない。
女役としての歌い方も自然で、「この人は女性役も本当に上手いな」と感じていたのです。
そのため、BOOP!でベティ役を演じると聞いた時から密かに楽しみにしていました。
実は以前から、こっちゃんは宝塚の枠を飛び出した外部ミュージカルでも活躍するのではないかと思っていました。
大きな声では言えませんが、男役としてのこっちゃんももちろん素敵です。
けれど、こっちゃん自身の持つ歌唱力や表現力、そして天性の華やかさは、外部ミュージカルというフィールドでさらに大きく花開くのではないか。
そんな予感があったのです。
そしてBOOP!は、その答え合わせのような作品でした。
開演して最初の歌声を聴いた瞬間、思わず涙が出そうになりました。
決して泣く場面ではありません。
それなのに胸がいっぱいになってしまったのです。
もちろん歌が上手い。
それは宝塚時代から知っています。
けれど今回はそれだけではありませんでした。
男役・礼真琴ではなく、一人のミュージカル俳優として新たなスタートを切った礼真琴さんを目の前で見ている。
そんな感慨もあったのだと思います。
退団は寂しい。
けれどその先には、今まで見られなかった様々なこっちゃんがいる。
コメディエンヌとしても素晴らしく、セリフ回しもテンポがいい。
そう思うと不思議と嬉しさも込み上げてきました。
そして実際のベティは、本当に可愛かった。
退団公演の『阿修羅城の瞳』の病葉出門の二枚目ぶりからのギャップが凄い!(笑)
セリフを話す声は驚くほど甘く、何度「どこからそんな声が出るの?」と思ったことか分かりません。
宝塚時代の男役の歌声を知っているからこそ、その変化に驚かされます。
ベティとして舞台に存在している姿に違和感がまったくないのです。
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あ、でも、最初の方、途中で男役時代の声が出るよ(笑)

甘ったるいアニメ声から突然の男役声のスイッチには笑えたね。
私はベティというキャラクターも好きになりました。
でも正直に言うと、気付けばこっちゃんばかり見ていました。
やっぱりこの人は真ん中に立つ人なんだなと思います。
どれだけ実力のある共演者に囲まれていても、自然と目で追ってしまう。
その存在感はやはり特別でした。
実力派カンパニーとの化学反応が楽しかった
今回のBOOP!で改めて感じたのは、礼真琴さんだけで成立している作品ではないということです。
もちろん主演として圧倒的な存在感がありました。
けれど、それと同じくらい印象に残ったのが共演者の皆さんでした。
実力派キャストが揃っていたからこそ、BOOP!という作品がより魅力的になっていたように思います。
ドウェイン:松下優也さん
まず印象的だったのが、ドウェイン役の松下優也さんです。
私にとって松下さんといえば、朝ドラ『べっぴんさん』の栄輔さん。
高良健吾さん扮する従兄弟のお兄さんの片腕役として、戦後闇市で夫の帰りを待つヒロイン母娘と行動を共にするうち、ヒロインに片想い。
時には、用心棒としても腕っ節の強さも見せる、純朴な青年でした。
でも、ヒロインの夫の帰還により、失恋し、傷心のまま姿を消します。
その彼が、10数年後には、アイビースタイルのブランドを立ち上げ、自分も自らアイコンとなり、一躍時の人となります。
夜遊びする娘を追いかけてきたヒロインとは三宮のナイトクラブで再会する場面が衝撃的でした。
闇市時代とは打って変わって、サングラス&スーツを着こなすいけすかない社長に変貌(笑)
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ちなみに、あさめろがアンバサダーやってるアイヴァンも、栄輔さんのモデルと言われている石津謙介氏主宰のファッションブランド〈ヴァン ヂャケット〉の
“着るメガネ”をコンセプトにスタートしたブランドらしいよ。

ナイトクラブでの登場シーンで栄輔がサングラスをかけていたのは、ブランドコンセプトアピールの意味もあったのか。
栄輔さん(松下さん)がカッコつけて再登場する回はこちら↓

と、話は逸れましたが・・・・
松下さんについては、俳優としての印象が強く、ミュージカル出演が多いことを今回初めて知りました。
そして実際に歌を聴いて驚きました。
とても自然に舞台の中心へ観客を引き込む歌声なのです。
決して押し付けがましくはないのですが、「この人は主演を張れる人だな」と感じさせる力がありました。
礼真琴さんとの並びも非常にバランスが良く、ドウェインという役にしっかり説得力を与えていました。
そして個人的に忘れられないのがカーテンコールです。
舞台上には段差があり、先に階段を降りた松下さんが、後から降りるこっちゃんへ自然に手を差し伸べる場面がありました。
もちろん演出だったのかもしれません。
ただ、客席から見ているとベティの衣装はミニドレスにハイヒールと、なかなか大変そうです。
宝塚の大階段に比べれば何ということはないのかもしれませんが、それでも客席側は勝手にハラハラしてしまいます(笑)。
そんな中での自然なサポートだったので、そこにふと、栄輔さん味を感じ、「松下さん、グッジョブ!」と心の中で拍手を送ってしまいました。
トリーシャ:藤森蓮華さん
トリーシャ役の藤森蓮華さんも素晴らしかったです。
BOOP!愛にあふれた個性的な衣装を完璧に着こなしながら、パンチの効いた歌声で舞台を盛り上げていました。
こっちゃんとのバディ感も良かったし、自立した強さでは共通項がある女の子二人の友情も微笑ましいです。
低めな声も魅力的で、こういうタイプはやはり外部ミュージカルならではだなという感じ。
レイモンド:渡辺大輔さん
そしてレイモンド役の渡辺大輔さん。
これがまた見事なナルシストぶりでした(笑)。
正直かなり気持ち悪い。もちろん褒め言葉です。
ところが歌い始めると空気が変わる。
歌唱力がとにかく高いのです。
キャラクターとしてはクセが強いのに、歌になると一気に説得力が増す。
そのギャップも印象的でした。
ヴァレンティーナ:柚希礼音さん
実は、柚希さん現役時代の宝塚はノータッチだったので、こっちゃんの憧れの人、という情報以外はピンと来ていませんでした。
でも、実際の舞台を拝見して、とても素敵な方で、こっちゃんとはまるで姉妹のよう。
舞台上では絡みはあまり無かったのですが、こっちゃんが憧れただけあり、何となく雰囲気が合いそう。
他の舞台での共演も今後、楽しみです。
まとめ:全体の印象
今回のカンパニーは全体的に力強いシンガータイプのキャストが多い印象を受けました。
だからこそ歌の応酬がとても贅沢でした。
そして私は観ながら何度も思いました。
こっちゃん、こういう環境は楽しいだろうな、と。
実力派シンガーたちに囲まれながらも、自然と舞台の中心に立つ。
改めてこっちゃんの「真ん中力」を実感した瞬間でした。
宝塚ファンだからこそ感じた外部ミュージカルの面白さ
BOOP!を観ながら改めて感じたことがあります。
それは私自身が宝塚ファンであると同時に、宝塚だけを観ている人間ではないということでした。
BOOP!は宝塚作品ではありません。
そのため衣装の露出も比較的多く、ラブシーンも宝塚に比べるとストレート。
宝塚ファンの中には戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。
けれど私は意外なほど自然に受け入れていました。
もともと映画も観ますし、宝塚を離れていた期間も長くあります。
ライブや演劇もジャンルを問わず観る方です。
そのためか、BOOP!のラブシーンや衣装についても作品世界の一部として楽しむことができました。
宝塚には宝塚の美学があります。
一方で外部ミュージカルには、よりストレートな感情表現やリアルな人間関係があります。
どちらが優れているという話ではありません。
表現方法が違うのです。
だからこそ、こっちゃんがその世界に飛び込んだ姿を見るのはとても新鮮でもあり、やっとこっちの世界に行ったなーという感じもありました。
私は出戻りファンです。
宝塚を離れていた期間も長く、その間に映画や音楽、様々な舞台に触れてきました。
EGO-WRAPPIN’の東京キネマ倶楽部の年末ライブ行くのに、鶯谷に行っちゃう人間でもあります。
だから時々、大劇場やキャトルレーヴにいると不思議な感覚になることがあります。
もちろん宝塚は大好きです。
それでもふと、
「私、ここに間違って紛れ込んでいる人みたいだな」
と感じる瞬間があるのです(笑)。
外部ミュージカルで、宝塚ファンの方が時折嫌がる要素に対して案外耐性がある素地がそこにあるような気がします。
宝塚ファンとしてこっちゃんを応援しながらも、外部ミュージカルという新しい世界で活躍する姿を自然に受け入れられたこと。
そして何より、退団したからこそ見られる新たなこっちゃんの魅力を発見できたこと。
BOOP!は作品そのものも楽しかったのですが、それ以上に「これからの礼真琴」を感じさせてくれる作品でした。
東急シアターオーブへ行かれる方はこちらもどうぞ
ちなみに今回の会場となった東急シアターオーブについては、アクセス方法や座席の見え方などを別記事で詳しくまとめています。
初めてオーブへ行かれる方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

まとめ|BOOP!は礼真琴第二章の幕開けを感じる作品だった
BOOP!は一度の観劇で十分満足できる作品でした。
けれど、一度は観る価値がある作品だと思います。
特に「退団後のこっちゃんってどんな感じなんだろう?」と思っている宝塚ファンの方にはおすすめです。
ベティは可愛かった。
でも私はこっちゃんばかり見ていました。
そして観劇後に強く思ったのは、こっちゃんの今後がますます楽しみになったということです。
退団はひとつの区切りでしたが、礼真琴第二章はまだ始まったばかり。
こっちゃんの次回作もご縁があればきっと観に行くと思います。
いつか『CHICAGO』のロキシー・ハートを演じる姿も見てみたい。
そんな期待を抱きながら、劇場を後にしました。
2000年代に公開されたミュージカル映画『CHICAGO』、今見ても、最高です。
当時、何回観に行ったことか・・・・
今年の夏には来日公演もあるようです。(東京はオーブで上演です)
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宙組東京公演、友の会全滅・・・別の貸切でもう2回分エントリー中だけど、両方落選したら、一番安い席でCHICAGO観に行こうかな・・・

宙組チケ代はキャトルには流れないんだ・・・・
追記|観劇後、思わぬところから次の観劇候補が増えました(笑)
今回の記事を書きながら、少し反省したことがあります。
それは、グランピー役の東山義久さんについて本文でほとんど触れなかったことです。
観劇当時は役柄もあり、正直「可愛いおじいちゃん役」という印象が先に来ていました。
でも、「可愛いおじいちゃん」なのに目だけやけに鋭い&ギラっとしてるので違和感はハンパない(笑)
ところが後日、何気なく『ミス・サイゴン』制作発表の動画を拝見して驚きました。
何と!東山さんがエンジニア役。
梅芸の『ブープ!』の公式サイトって、出演者の名前しかなくてプロフィール載せていないのでスルーしがち・・・
にしても、東山さん、歌にパンチがあり、男臭くてセクシー。
声量が豊かで、聞いていて気持ちがいい伸びやかな歌いっぷりです。
次の動画はTohoChannel公式チャンネルからの引用です
(東山さんが一番カッコイイところを開始位置にしています・笑)
「え、あのグランピーおじいちゃん!?」
エンジニアとして力強く歌う東山さんのお姿に、グランピーおじいちゃんの面影なし(笑)
あの目の鋭さやぎらつき感は健在でしたが(笑)
BOOP!では役柄に合わせてかなり空気感を変えていたのだと改めて感じています。
いや、東山さん、グランピーおじいちゃんの着ぐるみをしっかり着込まれていたのが、この『ミス・サイゴン』制作発表の動画で色々納得しました(笑)
こっちゃん目当てで観に行ったはずなのに、気付けば共演者の次回作まで気になっている。
トリーシャ役の藤森蓮華さんもジジ役で出演しています。
東山エンジニア&藤森ジジの回の『ミス・サイゴン』観たくなってきました。
これも実力派カンパニーが揃った作品ならではの楽しさなのかもしれません。
……とはいえ、実際に観に行くかどうかは演目と役柄と共演者次第です(笑)。
しかし、このセクシー東山を見てしまうと、やはり、柚希ヴェルマ・ことロキシー・東山ビリーでCHICAGO、観たくなります・・・・(汗)
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