【ばけばけ】スピンオフ感想|すれ違いの前編と回収の後編を一気に振り返る

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先週放送された『ばけばけ』スピンオフ。
まずは、おサワと庄田の物語の感想について。
物語は、本編でも印象的だった――
おトキが熊本へ発つ直前、おサワを訪ねるあの場面から始まります。

川に向かって叫ぶ、あのシーン。
あの時の感情が、ここで改めて呼び起こされる構成に、まず心を掴まれました。

前編感想

そして前編で描かれるのは、
夢を叶えたものの、続くおサワの悩みと庄田との微妙な距離感。

おサワの出発

正規教師の資格を得て、貧乏長屋を出るおサワ。
あの環境から、自分の力で抜け出したという事実だけでも胸が熱くなります。

…が、その直後に来るのがまさかの展開。

長屋の子どもたちに急かされて、再び川に向かって叫ぶことに。

いや、あれ習慣になってたの!?と驚きつつ(笑)
しかも内容が、

👉「待ってろよ〜」から
👉「川の向こう側、ザマァ見ろ」

に進化(?)しているのが、おサワらしすぎて最高でした。

このシーン、コミカルに見えて、
実はおサワの“過去との決別”を象徴しているようにも感じます。

カモ
カモ

え、進化の方向それで合ってる?

しろっぺ
しろっぺ

たくましさが想像以上なんだけど…!

一方で、長屋を出るおサワに対する母の言葉。

「早く花嫁姿が見たい」
そして思い出される、庄田のプロポーズ。

ここでおサワは、きっぱりと言い切ります。

「それはない。結婚はない。」

この強さ。

でも同時に、どこか引っかかるものもありました。

断ってしまった手前の意地なのか。
それとも――

👉「もう庄田は別の人と結婚しているかもしれない」

そんな未来を想定して、自分を守っているのか。

この“強がり”にも見える言葉が、前編の中でもかなり印象に残りました。

イけてない庄田・・・・(笑)

そして迎えた、庄田との再会。

正直、もう少しロマンチックな展開を想像していたのですが――
ここで描かれたのは、むしろ、自然に会話が出来ないもどかしさでした。

すでに校長となった庄田。
管理職という立場上、職場では気安くおサワに近づくことができない。
フラれている上に立場も違うという二重苦・・・

だからこそ、忙しい中で白鳥倶楽部に足を運んだのだとしたら――
それだけで、彼なりの精一杯だったのかもしれません。

…ここまでは、良かったんです。

ここまでは(笑)

問題はその後。

庄田は、おサワが低学年の対応に苦戦していると知り、
本をプレゼントするという“いかにもそれっぽい優しさ”を見せます。

(ここで「キュン展開来るか!?」と期待したのは私だけではないはず)

しかし――

渡された本は全編ドイツ語だらけ・・・

更に、余計な一言で全て台無しにする庄田。

校長という立場ゆえか、
どうしても“管理職目線のアドバイス”になってしまうのか、
結果的に上から目線の言い方に。

これが完全に裏目に出て、おサワを怒らせてしまいます。

最初に出会った頃の庄田は、
もっと柔らかく、おサワに寄り添うような言葉をかけていたはずなのに。

校長になった途端、
悲しき職業病が発動してしまったのでしょうか・・・・

そして極めつけは、

怒って帰ってしまったおサワに対しての一言。

「おサワさん、どうしたの?」

……いや、そこ!?

と、思わずツッコミたくなるこの“わかってなさ”。

ポカーンとする庄田と、
それを見てあ然とする白鳥倶楽部の土江と門脇。

カモ
カモ

そこがわからないのが一番ヤバいよ…!

しろっぺ
しろっぺ

白鳥倶楽部のみなさんと完全に同じ気持ちです…

それにしても――

庄田、校長になった途端にポンコツ度上がってない?(笑)

重責から解放された錦織

一方で対照的だったのが、錦織の存在です。

熊本出発の日、吐血しながら空を仰いでいたあの姿。
本編で描かれた壮絶な場面を知っているからこそ、

今回のスピンオフで見せた、
どこか憑き物が落ちたような、飄々とした姿がとても印象的でした。

まるで、おトキが東京で初めて出会った頃のような空気感に戻っていたのも、胸に残ります。

そんな錦織に対して、おサワがこぼす本音。

花田旅館のお茶屋で、ため息混じりに愚痴をこぼすおサワに、
「次は団子もっと奢ってもらうぞ」と軽口を叩く錦織。

…いや、錦織、そんなキャラだったっけ?と驚きつつも、

背負っていたものがなくなると、
人ってここまで軽やかになれるんだなと、少し感動すら覚えました。

おサワは庄田の名前こそ出さないものの、

👉尊敬している
👉でも、自分との差を見せつけられる腹が立つ
👉うるさいわ!と腹立つ
👉いつか、自然に話せるといいのだが

という、複雑な本音をにじませます。

そして錦織は、彼女の足元の本に目をやる――

すべてを察する。

さすが親友です。

カモ
カモ

錦織、こんなキャラだったっけ?

しろっぺ
しろっぺ

人って…ここまで変われるんですね…

錦織の機転

学校での再会もまた、もどかしいものでした。

廊下で偶然出会うものの、
教師や生徒たちに囲まれて近づけない庄田。

声をかけようとした瞬間、
おサワはすぐにその場を離れてしまう。

追いかけようとする庄田も、生徒たちに阻まれる。

ここでは、
立場があるがゆえの距離が強く描かれていました。

そんな中、場を動かしたのが錦織。

突如として「今から大掃除するぞ!」と号令をかける。

平教師に戻ったとはいえ、
かつて校長にも選ばれかけた男。

その一声には、やはり人を動かす力がありました。

と、ここまでが、前編。


前編まとめ

前編は、

「強く生きると決めたおサワと、立場に縛られる庄田」
そして
「過去から解放され、軽やかに動く錦織」

この三者の対比がとても鮮やかに描かれた回でした。

そして何より――

👉近づきたいのに近づけない
👉分かりたいのに分からない

そんなもどかしさが積み重なった前編

この感情が、後編でどう回収されるのか。

期待しかありません。


後編感想

後編では、前編で感じた違和感――
庄田のズレた言動と、おサワの苛立ちの理由が、ようやく明らかになります。

まず印象的だったのは、
錦織や白鳥倶楽部の土江と門脇の“気遣い”とウメちゃんの寄り添い。

周りの思惑通りにはいかない二人・・・・(笑)

しかし、肝心の二人はというと――

最初は、庄田が
「錦織を差し置いて校長になってしまった」ことへの申し訳なさから、しんみりとした空気に。

…と思いきや、そこから先は

👉話が噛み合わない
👉雑な掃除におサワが怒り出す

と、むしろ距離が縮まるどころか、すれ違いが加速していきます。

カモ
カモ

いやもう…なんでそこでケンカになるの…

しろっぺ
しろっぺ

距離縮めるどころか広がってるんですが…!

不器用すぎる庄田

そんな中、お昼休みに庄田が語った本音。

一度フラれた立場であること。
そして、自力で正規教員になったおサワの自立ぶりに対して、

👉「おサワは男に幸せにしてもらおうとは思っていないのではないか」

と感じていたこと。

だからこそ、せめて
「教育者として役に立ちたい」
というスタンスで接していた――

ここでようやく腑に落ちました。

前編で感じたあの“上から目線”。

プロポーズ前のように、
一人の人間として自然に接すればよかったものを、

校長という立場に引っ張られ、
“教育者の顔”で接してしまった結果、

👉距離を取っているように見える
👉上から目線に感じられてしまう

という、すれ違いが生まれてしまった。

カモ
カモ

そっちに行っちゃったか〜…!

しろっぺ
しろっぺ

好きだからこそ、距離の取り方間違えちゃったんですね…

おサワのもどかしさを受け止めるウメちゃん

そして一方のおサワもまた、、、、

正規教員になり、自分の力で道を切り開いたにもかかわらず、
校長となった庄田との“差”をどうしても意識してしまう。

そのもどかしさと、
そこに重なる庄田の言動。

結果として、それが苛立ちとして表に出てしまっていた。

この本音を受け止めたのが、ウメちゃん。

おサワの中にまだ残っている庄田への想いを指摘しながら、

👉「差があることを気にしなくてもいいのでは」

と、優しく寄り添います。

ぎこちない空気感の原因

ここまで来て、ようやく見えてきたのは――

どちらも相手を想っているのに、
その想いの出し方がズレているだけ

という構図でした。

にしても…

何という不器用なふたり。

そして迎えた、ささやかな“回収”。

庄田がプレゼントしたドイツ語の本。

「全くわからない」と言うおサワに対して、
庄田は少し恥ずかしそうに本音を漏らします。

👉「ごめん、本当は聞きに来てほしかったんだ。わしのところに。」

あの“意味不明なプレゼント”に、
そんな意図が隠されていたとは。

カモ
カモ

いやそれ、最初から言って!?😂

しろっぺ
しろっぺ

でも…不器用なりの精一杯だったんですね…

さらに、おサワが
「生徒にも本をあげているのか」と聞くと、

庄田は

👉「貸すことはよくあるけど、あげたのはおサワさんぐらいだよ。」

と答えます。

この一言で、ようやく――

おサワの表情が、やわらぐ。

そして

👉「今度、ドイツ語を教えてほしい」

と、お互いがようやく近づき始める。

ここで物語は幕を閉じます。


後編まとめ

ただ正直に言うと――

これは、尺が足りなかった。

朝ドラ本編では、
15分×複数話を使って丁寧に描かれていた二人の関係性。

それに対して、今回のスピンオフは合計40分弱。

前編での“もどかしさ”はしっかり伝わってきたものの、
後編での回収がやや駆け足になってしまい、

👉感情の積み上げに対して、回収が少し軽い

という印象は否めませんでした。

初見では、後編のおサワが
ややヒステリックに映ってしまったのも、少しもったいないポイント。

本来は、そこに至るまでの葛藤がもう少し丁寧に描かれていれば、
より深く共感できたはずです。

また、全4回構成の中で

👉前半2話:おサワと庄田
👉後半2話:梅ちゃん

と分かれていたことを考えると、

それぞれ1回ずつでも60分枠でしっかり描いてもよかったのでは…
と感じました。

脚本家が異なることの影響か、
後編ではややトーンの違いも感じられました。

特に印象に残ったのが、

錦織の「カモン!」。

前編で見せた、あの軽やかで自然な変化に安心していただけに、
この演出は少し“やりすぎ”に感じてしまったのが正直なところです。

後編は、

👉すれ違いの理由が明らかになり
👉不器用ながらも関係がほどけていく

そんな“回収の物語”でした。

ただしその回収は、
もう少し時間をかけて見届けたかった――

そんな余韻と、少しの物足りなさが残る結末でもありました。


全体まとめ

前編で積み重ねられた、もどかしさ。
後編で明らかになった、すれ違いの理由。

お互いを想っているのに、
その想いをうまく言葉にできず、
本心を隠してしまう――

そんな不器用さが積み重なった二人でした。

だからこそ、

錦織や白鳥倶楽部の面々の計らいによって、
ようやく二人の時間が動き始めた流れ自体は、とても素敵だったと思います。

ただ、正直に言うと――

もう少し、“キュン”が欲しかった。

関係がほどけていく過程や、
お互いが歩み寄るきっかけはしっかり描かれていたものの、

👉「あ、この二人やっぱりいいな」
👉「ここで一気に気持ちが通じた」

と感じられるような、
決定打となるキュンシーンがもう一歩欲しかったのも事実です。

おサワと庄田の物語は、

派手な恋愛ではなく、
人生をどう生きるか、その中で誰と歩むかという、
とても地に足のついた関係性だからこそ、

その分、ほんの少しの“ときめき”が、
より強く心に残るはずでした。

だからこそ今回感じた物足りなさは、

物語そのものではなく――

「キュンが足りなかった」こと。

それでも、

不器用な二人が、少しずつ歩み寄り、
また関係を紡ぎ直していく姿には、

確かな温かさがありました。

この先、二人がどんな時間を重ねていくのか。

その“続き”を、もう少しだけ見てみたかった――

そんな余韻を残す、スピンオフでした。

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