花組ショー『EL DESEO(エル・デセーオ)』感想|ラテンで攻めて、ボサノバで落とす“大人の余韻”

宝塚
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今回は、宝塚大劇場花組公演の配信感想を前半『蒼月抄』、後半『EL DESEO(エル・デセーオ)』の2回に分けて、感想レポをお送りします。

↓前半の『蒼月抄』はこちらから


今回は後半『EL DESEO(エル・デセーオ)』、参ります!
2回目ですが、今回も楽しく拝見しました!

一言で言うと――
“ラテンで攻めて、ボサノバで落とす”完成度の高いショーでした。

初見で観たときは「これ、好き❤️」という感想しか出てこなかったのですが、
今回配信で改めて観ることで、その“良かった理由”が少しずつ見えてきた気がします。


青から赤へ…妖しさとエネルギーのコントラスト

幕開けは、青い照明に包まれたムーディで妖しげな世界。
音楽もどこかねっとりとした空気感で、ぐっと大人の雰囲気に引き込まれます。

そこに、ほのかちゃん・かりんちゃん・らいとくん・だいやくんが女役!?で銀鏡に登場。
まるで夜の蝶のように、観客を“誘う”ような演出で、何とも淫雛な雰囲気・・・

カモ
カモ

でも、まんま男役の顔だからちょっと不思議な感じ(笑)

しろっぺ
しろっぺ

あの“ちょっとした違和感”も含めて世界観だね

そこから場面が変わり、トップ・ひとこの登場で一気に赤の世界へ。
ここで空気が一変し、生命が躍動するかの如く、舞台の温度が一気に上がるのがわかります。

赤の場面に映えるモノトーンの衣装

今回のオープニングの衣装は男役も娘役も、白地に黒の模様が入ったシンプルなモノトーンのお衣装。
アクセントとして、衣装のフリル部分に色を覗かせているので、華やかさはしっかり出ています。お衣装から南国の蝶を思わせます。

直近2回の花組のショーのお衣装は柔らかなパステルカラーが続いていたので、大人っぽいモノトーン衣装、やはり新鮮でした。

直近2回がパステルカラーに合わせて清潔感を最優先に黒髪にしていたので、ショーでの金髪は新鮮です。
今回はラテンショーで、ギラギラ感や本能剥き出し感を出すための金髪は大正解でした。

「愛がメラメラ」、最高だった件

今回、2回目の「愛がメラメラ」。

前回ムラで観劇した時から更に、ひとこのギラギラ感が更に強まっていて、
画面からも、釣り通り越して、もはや狩りに進化しているのが伝わりました。

これ、最前列のお客さんは心臓持ちませんね(笑)
個人的には、映像よりも劇場で観劇してる時の方が迫られている感はあります。

と言っても、最前列ではありませんが、1階席後方列でも危険なオーラはビシバシ伝わりました(笑)

カモ
カモ

映像だと、「最前列の人、大変だー」と人ごとで見てる感じがしちゃう

しろっぺ
しろっぺ

ここは、劇場で実際に観劇した時の方がドキドキするよね。


ほのか×かりんのダンス対決

結構、色々と印象的なほのかちゃんとかりんちゃんのダンス対決。

  • ほのかちゃん:赤をまとい男役を従える“THE花男”
  • かりんちゃん:緑をまとい娘役を引き連れる“新しい風”

男役チームと娘役チームに分かれての対立ですが、ラテン版ウエストサイドストーリー?と思わされました。

The 花男と The 星男の交錯

この構図がとてもわかりやすく、視覚的にも印象に残ります。
かりんちゃんのお衣装が緑ということもあり、ある種の軽やかさがあり、
星組のキラキラ感が花組に馴染むとはこういうことかと思わされました。

この場面、初見は衣装の斬新さに気を取られましたが、
配信でようやくダンスを堪能出来ました。

トップがいないのにほのかりんの二人で場を引っ張る、今ならではの光景ですね。

カモ
カモ

一見するとフラメンコと闘牛士の衣装だけど、トップスがTシャツになっているからか、軽やかさがあるね。

しろっぺ
しろっぺ

あの衣装のさじ加減のおかげでこの場面のラストの仲直りとも相まって爽やかな雰囲気の場面だったね。


マフィアのボスの愛人との道ならぬ恋

この場面も大好きな場面の一つ。

それまでの情熱的な空気に加えて、どこか緊張感のある大人の世界が広がる。
欲望の行き着く先は「破滅」という印象を受けました。

場面、おさらい

ボスの目を盗み、部下のひとこと愛人のみさきちゃんがパーティーを抜け出して、
二人きりで無邪気に戯れ合っている。
浜辺にいるのか、みさきちゃんは靴を脱いで裸足になる。
裸足になったとたん、ツンとしていたみさきちゃんが急に、一人の女の子の表情となる。
取り繕っていたものがなくなり、素に戻る。

ひとこがみさきちゃんに上着をかけてあげて優しさを見せた後、
そこにボスのお付きの者が登場し、二人の関係がボスにバレる。

ボスが怒りをあらわにした表情で登場した時、
一瞬にしてみさきちゃんは愛人の顔にサッと戻り、ひとこの上着を投げ捨ててボスに抱きつく――

そして最後、みさきちゃんはまさかの銃殺。

短い場面ながら、関係性の変化が一気に描かれ、
まるでひとつの物語を観たような濃密さがありました。

カモ
カモ

この後、ひとこはどうなるのだろうか・・・

しろっぺ
しろっぺ

観客の想像に任された感あるよね・・・((((;゚Д゚)))))))

ひとこのスーツ姿

今回のショーではひとこは金髪ということもあり、やや明るめの紺色のスーツに金髪が映えました。

最初はハットを目深に被っていたので、金髪と相まっていつものひとこ感がなかったためか、
誰かに似てるなーと思ったら、『DYNAMIC NOVA』での海王星のタンゴでのもえこでした!

スーツをスッキリ着こなしている点といい、タンゴといい、明るい髪色といい、ひとこともえこはきょうだいか?というくらいに色々被っていて、こっそり家でニヤニヤしてしまいました。

カモ
カモ

金髪にスーツって、スタイリッシュだよねー

しろっぺ
しろっぺ

そこにタンゴも加わって、もう危険な男感が半端ないよー


中詰はラテンの熱量を全身で浴びる時間

ここからは一気に開放的なラテンの世界へ。

ラ・クカラーチャで明るく陽気な歌い継ぎが始まり、ベサメムーチョで一旦しっとりとした雰囲気に。

でも、再び、ラ・バンバで明るいお祭り調の曲になると客席降りになだれこみ、
メキシコのお祭りのような高揚感。
観ている側も自然とテンションが上がっていきます。

そしてかりんちゃんの軽やかさがここで効いてくるのも印象的でした。

カモ
カモ

こういう場面になると隠しきれない星男感。。。

しろっぺ
しろっぺ

あの星男感がいいスパイスとなって軽やかになってる!


砂漠のバトルと“クセ強”の魅力、そして配役妄想

砂漠の場面では、怪鳥のほのかちゃんとサソリのかりんちゃんが登場。
照明によってこの世のものではないような世界観が作られていて、ここも見応えのある場面です。

さらにハンターのひとこを含めた三つ巴の戦い。

この場面で特に印象的だったのが、
ほのかちゃんとかりんちゃんの“狂気じみた表情”。

特に、ほのかちゃんは普段の印象とはまた違う一面が引き出されていて、
思わず見入ってしまいました。

そして、思ったこと

次回作『エリザベート』の配役について。

順当にいけば
フランツ=ほのかちゃん、ルキーニ=かりんちゃん――

というイメージですが、この場面を観ていると
逆もあり得るのでは?と感じてしまうほど。

特にかりんちゃんのクセの強さや狂気の出し方にルキーニは容易に想像出来ますが、
ほのかちゃんのこの場面で見せるクセの強さや狂気をもっと見たくもあり、
そうなると、ほのかルキーニを見てみたい気もする…。

貴公子のほのかちゃんもクセ強の反社役も演じられるかりんちゃんも見慣れた感あるので、
それぞれの引き出しを更に増やす方向での配役も考えられるのかなと、ふと思いました。

色々妄想が止まりませんが、次回作の配役予想、付かなくなってきました・・・

カモ
カモ

最近、ふとした場面で、これは次回作へのトライアウト?と思うことが多いかも

しろっぺ
しろっぺ

没入出来ないオタクの悲しき性・・・


フィナーレのデュエダンがすべてを持っていった

そしてラストのデュエットダンス。
ここはやはり大好きな場面です!

大人っぽいけど、どこかリラックスした雰囲気もある場面。
でも、目のやり場に困っちゃいます(笑)

イチャイチャが止まらない!(笑)

  • ボサノバ調の落ち着いた楽曲
  • 赤い衣装
  • 歌いながらのダンス
  • しっとりとしたラブラブ感
  • 大階段に腰掛けての膝枕がやっぱり斬新すぎる(笑)

激しく踊るわけではないのに、呼吸や視線がぴたりと合っていて、
まるで言葉を交わしているかのような空気が流れています。

まるで――
夜のイパネマ海岸で二人が見つめ合って静かに踊っているかのような時間。

(全く行ったことないですが、そういう風に見えました笑)

波の音まで聞こえてきそうなほどの没入感で、
思わず“照れてしまう”くらいの距離感と関係性。

久しぶりにボサノバを聴きたくなりました。

カモ
カモ

観てるこっちが、目の行き場に困るやつ

しろっぺ
しろっぺ

控えめに言って最高です!

“赤い衣装のデュエダンは当たりが多い”件について

そして個人的に感じているのが、
“赤い衣装のデュエットダンスは当たりが多い”ということ。

今回もまさにそれで、ボサノバ調のしっとりとした空気の中で、
大人の色気とラブラブな関係性が自然と立ち上がっていました。

実はこの感覚、以前観た月組公演でも強く感じていて――

『フェニックス・ライジング』でのちなじゅりのデュエットダンスも赤い衣装で、
思わず“18禁寸前では…?”と感じてしまうほどの濃密な空気感。

しかもあちらはダンス技術の高さも相まって、
競技ダンスのようなスピーディーさがありながらも
情緒と色気も同時に成立しており、
観ているこちらが照れてしまうレベルでした。

今回のデュエダンはそこまで激しくはないものの、
ボサノバならではの余白や距離感で魅せるタイプ。

アプローチは違えど、
どちらも“赤”だからこそ成立する大人の魅力があり、
改めてこの“赤デュエダン当たり説”を実感しました。


まとめ|緩急の美しい“大人のラテンショー”

『EL DESEO』は、

  • ラテンの熱量で魅せ
  • 個性的な場面で惹きつけ
  • 最後はボサノバで優しく包み込む

そんな緩急の美しい構成が印象的なショーでした。

初見ではただ「良かった」としか言えなかった作品が、
改めて観ることで、その魅力がはっきりと言語化できた――

そんな“2回目で完成するタイプ”のショーだったと思います。

これは劇場でもう一度浴びたくなるやつです…!

カモ
カモ

やっぱ、アーカイブ配信、してくれないかなー

しろっぺ
しろっぺ

劇団さーん、よろしくご検討くださいませ!!!(圧)

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